第40章 理不尽な願い。
火神「んじゃ!俺はランニングの続きするから。じゃあな。」
るり「うん。また明日ね。」
私と黒子くんは火神くんを見送った。
黒子「僕達も帰りましょう。送ります。」
るり「うん…。ありがとう。」
ゆっくりと歩き出す。
空はうっすら明るくなり始めていた。
あぁ、もうそんな時間なんだ。
お父さんとお母さんは喧嘩をやめたかな?
帰りたく…ないな。
黒子「僕も一つだけ聞きたいことがあります。」
唐突に黒子くんは歩みを止めた。
るり「ん?」
黒子「神谷さんは今もまだ赤司くんが好きですか?」
るり「…わからない。私の知っている暖かくて優しい赤司くんは好きだった。でも…今の赤司くんは好きじゃない…かな。」
黒子くんは私をじっと見つめた。
黒子「僕は思うんです。神谷さんと赤司くんは良く似ているって。…だから彼を救えるのは神谷さんなのかもしれません。だから神谷さんがもし彼の事をまだ好きなら…彼を救ってあげてください。」
るり「…え?」