第40章 理不尽な願い。
黒子くんは静かに笑った。
その笑顔は少しだけ寂しそうだった。
黒子「そして、僕は君を必ず助けます。だから…いえ、すいません。何もないです。寒いですね。早く帰りましょう。」
黒子くんはそういうと強引に私の手を引いて歩きはじめた。
"必ず助ける。"
そう言って前を歩く
その背中に懐かしさを覚えた。
あぁ。
思い出した。
この優しくて強い背中。
前も見た事ある。
私を女子バスケ部から連れ出してくれた
あの時の赤司くんの背中と一緒だ。
ありがとう。
黒子くん。
その背中に会いたかったのかもしれない。
その背中に何度だって救われたのかもしれない。