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COLORS☆黒子のバスケ

第40章 理不尽な願い。


ひたすら泣きじゃくる私に
黒子くんは戸惑いながら、肩にゆっくりと手を掛けた。

黒子「とりあえず、移動しましょう。」

そういうと黒子くんは私を公園のベンチまで
移動させてくれた。

呼吸が白く染まる。
もう冬なんだと実感させるように
夜の公園は冷たかった。

黒子くんはしばらく私の背中を撫でていた。
少し私が落ち着いたのを確認したのか、
黒子くんは立ち上がった。

黒子「少し冷えますね。暖かい飲み物買ってきます。」

自動販売機の方へ行こうとする黒子くんの手を
私は無意識に握った。

黒子「…神谷さん…?」

黒子くんは驚いたように私を見つめた。
私自身も何故、黒子くんの手を握ったのか
わからなかった。

ただ、寂しかったのかもしれない。

るり「あ…ごめん。私…何やってんだろうね。」

私は手を離した。
が、その手は再び黒子くんに握られた。

黒子「一緒に買いに行きましょう。」

るり「…うん。」

黒子くんの手は暖かかった。
冷え切っていた私の手をどんどんと温める。

見た目よりずっと大きくて
私の手を包み込む。

少しマメがごつごつしてて
男の子の手だった。

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