第39章 変化していく心情。
試合はどんどんと進んでいく。
私はその試合をただただ
見つめる事しか出来なかった。
私は
人の心が折れる瞬間を
初めて目の当たりにした。
圧倒的な実力差。
脅威的な才能。
井上さんが
上崎中全員が
戦う事を
放棄した。
青峰くんの目が
一気に淀んだ。
いつものように拳を突き出す黒子くん。
でも、青峰くんがそれに答える事はなかった。
黒子くんの表情も
一気に曇った。
るり「…。」
桃井「青…峰…くん…?」
全員が青峰くんを見つめて居た。
青峰「…俺に勝てるのは…俺だけだ…。」
試合は帝光中がダブルスコアで
圧倒的な勝利を収めた。
でも…
決して喜ぶ人は
いなかった。