第38章 変化していく日常。
結局、
あの時聞くことの出来なかった言葉は
わからないまま、
赤司くんは体育館に戻って行った。
私はその場で一生懸命考えていた。
何ていったんだろう…。
そんな時だった。
風によってざわめく木々の音の中から
微かに声が聞こえる。
「…はい。…です。ははは。」
私は声のするほうへ歩いていくが、
誰もいない。
でも、声は確実にする。
…え?
もしかして、これって…
幽霊!?
時間は20時ほど。
辺りは薄ら暗い。
少し青ざめて、
背中に寒気のようなものを感じた。
私はゆっくり後ろを向いた。
…
…
…
るり「うわぁぁぁぁぁ!!!!」
そこには誰かが立っていた。
「あ、すいません。掛けなおします。」
その声の主は
すぐに私に駆け寄ってきた。
るり「ゆ、幽霊!?」
黒子「…僕ですよ。神谷さん。」
るり「…あ。」
黒子くんだった。
どうやら誰かと電話していたようだ。
黒子「こんな遅くまで何してるんですか?」
るり「あ…ちょっといろいろ。」
黒子「…送ります。」
るり「え?」
黒子「その…危ないので…。」