第35章 選ばれなかった色。
るり「あのね、何もされてないの!」
黄瀬「…へ?」
黄瀬くんはポカーンとした顔をしていた。
るり「その、お腹は殴られたけど…それ以外は何も…」
黄瀬「え?じゃぁ、何で胸元そんなはだけてるんスか?」
るり「…?」
私はふと自分の胸元を見た。
ボタンがはずされ、下着が丸見えの状態になっていた。
るり「きゃっ!!!!///こ、これは…ち、違うよ!」
私はすぐに胸元を隠した。
黄瀬「…まぁ、何もされてないなら…よかったっス。」
そう言って黄瀬くんは私の頭を撫でた。
るり「…灰崎くんは何か、悲しそうな顔をしてました…。」
黄瀬「悲しそう…?」
るり「…うん。」
黄瀬「…。とりあえず、みんな探してるし戻ろうか。立てる?」
黄瀬くんは私をゆっくりと立たせると、
私の手を引いて歩きはじめた。
黄瀬くんの手は暖かくて大きくて…
なんだかゴツゴツしていた。
それからみんなと合流し、
無事を伝えると、みんな安心したようだった。
そうして、帰りは
途中まで赤司くんが送ってくれた。