第33章 ドキっ!キセキだらけの水泳大会!?
目の前を誰かが通り過ぎた。
るり(…っ!あれはっ!)
水まんじゅうを手のひらに載せ、悠々と歩く緑間くん。
あれは明らかに怪しい。
絶対に何か…
私は更に周りを見渡した。
緑間くんの後ろに不自然な植木が設置してある…
るり「むむっ…」
私は目をこらして良く見た。
るり(…あ、あれは!!!)
植木の後ろには高尾くんが隠れており、
何やら緑間くんに指示を出しているようであった。
高尾(俺の鷹の目を使えば、場内の人の位置は完璧に把握できる。それに、水まんじゅうしか持っていない真ちゃんをオトリに使えば…)
緑間(っふ…まさか誰も気付いていないであろう。今日の蟹座のラッキーアイテムは水まんじゅう。そう、これは運命なのだよっ!)ドヤァ!!
そんな二人の前に現れたのは…
今吉さんだった。
今吉「やぁ、緑頭のにぃちゃん。水まんじゅううまそうやなぁー!」
今吉さんは何やらニヤニヤしていた。
高尾(…来たっ!)
緑間「ふんっ。コーラと水まんじゅうは合わないのだよ。」
今吉「ん~?そんな事あらへんでぇ?なぁ。そこに隠れてる、高尾くん?」
高尾「…なん…だと…!?」
高尾くんは植木から出てきた。
今吉「君は周りはよく見えてるようやけど、自分はよく見えてないようやなぁ?頭隠して尻隠さずやったでぇ?」
今吉さんはニヤニヤと笑っていた。
緑間「ふんっ、どっちにしろ1対2ではあなたの方が不利ですよ。」
緑間くんはメガネをクイっと上げた。
今吉「そうやなぁ…困ったなぁ、誰か味方してくれへんやろかぁ…。味方してくれたら…今日のるりちゃんのパンツの色教えてやるさかいに…」
るり(ぱ、ぱんつの色!!!???)
今吉さんがそう呟くと
木陰から何かが飛び出してきた。