第31章 誠凛VS桐皇
火神VS青峰の戦いが始まった。
るり『 負けんな!!!!!
火神ぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!』
会場中に響き渡るような大きな声で
私は叫んだ。
火神くんがこちらを見て笑った気がした。
今ならはっきり言える。
この声援は自分のためじゃない。
単純に誠凛の勝利を願った声援。
絶対に私は諦めたくない。
火神くんはゾーンに入った青峰くんに反応した。
るり「!!!!」
全員が驚愕した。
そう、
火神くんもゾーンに入ったのだ。
そこからの試合展開は
点が入らずのぶつかり合いだった。
るり「・・・あ。」
リコ「え!?何!?」
るり「青峰くんが…楽しそうです。」
リコ「へ…?」
あんな楽しそうな彼を見たのは
どのぐらいぶりだろう。
いつも作業のような試合をこなし、
練習をやめ、
毎日つまらなそうな顔をしていた彼が
またこんな楽しそうな顔をしている。
リコ「ちょ、るりちゃん!?」
気がつくと私は泣いていた。