第4章 すれ違い。
桃井「あのね、余計なお世話と思われちゃうかもだけど…」
るり「うん?何?」
さつきちゃんは深呼吸をした。
桃井「ふぅ…よしっ!あのね!」
るり「何?」
桃井「るりちゃん、また、バスケ部のマネージャーしないの?」
るり「!?」
私は何も言えず黙ってしまった。
桃井「あ、あのね、るりちゃん、やっぱりマネージャー向いてると思うし…テツ君達だって喜ぶと思うし…あの…」
るり「…ははは、なんかありがとう。」
桃井「え?」
るり「もしかして、あの時の事気にしてる?もう大丈夫だよ!」
私は精一杯の笑顔を作った。
桃井「あ…ご、ごめんね。」
るり「本当にもう大丈夫だよ!昔の事だし!」
青峰「…。」
るり「ごめんね。」
桃井「あ、でも、るりちゃんはマネ…」
青峰「さつき、嫌って言ってる奴に言っても無駄だろ」
桃井「…うん。」
るり「…。」
青峰「おい、るり」
るり「ん?」
青峰「お前、変わったな。」
るり「え?」
青峰「お前、昔はもっと暑苦しくて、鬱陶しい奴だったけどよ」
るり「えぇ?」
青峰「今は、炭酸の抜けたコーラみたいだ。」
るり「・・・え?」
青峰「暑苦しくて鬱陶しい方がマシだったって事だよ!」
そう言って青峰くんは私の頭をワシャワシャと乱暴に撫でた。
るり「う、ちょっとぉ…」
青峰「もう、今は昔と違うんだ。好きにすればいいんじゃねぇの?」
青峰「おい、さつき、帰るぞ。」
桃井「あ!ちょ!青峰くん!あ!るりちゃんまた、連絡するね!じゃ!」
そういって二人は帰って行った。