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COLORS☆黒子のバスケ

第29章 過去②~帝光中学~


赤司「るり。君は仲間だの友情だのに理想を持ちすぎだ。一つだけ教えてやろう。君の友人だった河西美雪について。」

その名前を聞いて私ははっとなった。

るり「み…ゆき?」

赤司「そうだ。君が事故にあった時、君の背中を押して転倒させたのは彼女だ。そして、先輩と共謀して君を怪我させる計画を企てたのも彼女だ。」

るり「…え?」

頭が真っ白になった。
この人は何を言っているんだろう?
美雪と私は友達だったのに…そんな事。

赤司「彼女は君の事をよく思っていなかったようだ。一人だけどんどん強くなっていく君が嫌でたまらなかったんだろう。」

るり「…。」

あぁ、そう言えばあの時
ずっと美雪は謝ってたな。

そっか。
私、美雪にも嫌われてたんだ。

赤司「これでわかっただろう?るり。仲間なんていらないんだ。信じれるのは自分だけ。何でも勝ってこそ全てなんだ。」

るり「…はい。」

赤司「いい子だ。じゃぁ、今日はもう帰れ。」
私は言われるまま体育館を後にした。


思い出せば、
私はいつしか怖くてたまらなくなっていた。
いつも優しいみんなが偽者なんじゃないかって
試合中の冷たいみんなが本物で、

私に優しくしてくれるみんなはツクリモノなんじゃないかって。


でも、それは違った。

ツクリモノの偽者は
私の方だったんだ。






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