第28章 過去~帝光中学~
それから、私はバスケ部の友達に誘われるがまま
女子バスケ部マネージャーとして再入部した。
そうは言っても、
まだ完璧に動けるわけではない右足と右腕。
私は、先輩たちの要求するマネージャーとしての働きを全く出来なかった。
先輩A「ちょっとぉ、神谷さぁーん!マネージャーやってる意味あんの?突っ立ってるだけで邪魔なんだけど?」
先輩B「キャハハハ!まじ毒舌ー!」
先輩A「いや、まじ邪魔じゃん?あ。せめてなんも出来ないなら後片付け全部やっててくれるー?」
るり「わかりました。」
先輩B「え?まじでぇ!やったぁ!みんなぁ、今日後片付け全部神谷さんがやってくれるらしいよぉ!?もう帰ろ、帰ろ!キャハハハ」
先輩A「じゃ!よろしくねぇ!我が部の元エースさん♪」
"ガン ガラガラ"
先輩B「あ、ごっめーん!偶然ボール入れにぶつかってボールぶちまけちゃったぁ!これもよろしくねぇ♪元エースさん♪」
そうして、部員たちは全員帰って行った。
私はみんなのためならと思い、
必死で後片付けを全部終わらせた。
自由の利かない右足と右腕が鬱陶しくてたまらなかった。
片付けにも通常の2倍ぐらいの時間がかかった。
でも、それで役に立てるなら…
私はそれから毎日一人で後片付けをした。