第3章 曇り空。
"ゴッ"
るり「いてッ」
壁があり私はぶつかった。
お構いなしに黄瀬くんは近づいてくる。
黄瀬「もう一回考えてくれないスか?」
るり「え?ちょ、黄瀬くん!?なんか顔、近くない?」
黄瀬くんの顔が間近にあった。
両脇には黄瀬くんの手があり
逃げ出すことはできない。
るり(あれ?これ何?どう言う状況!?)
黄瀬「俺…昔からるりっちの事…」
るり「え!?え!?」
るり(わぁぁ、どうしよう!何か黄瀬くん近くで見ると凄くカッコイイ…しかも良い匂いがする…)
私は思わず顔を横にそらした。
黄瀬「るりっち、こっち見てよ。」
黄瀬は片手を壁から離し、私の顔を正面に向けさせた。
るり(えぇー!?ドキドキして思考が…)
黄瀬「るりっち、俺、るりっちの事」
黄瀬くんの顔がさっき以上に近づいてくる。
お互いの呼吸がかかるくらいに…。
るり「…あ」
るり(わぁぁぁぁ!?どうしよぉぉ!?)
どうして良いかわからず、
私は目を強くつぶった。
『てめぇは先輩待たせて何やっとんじゃいっ!!!』
"ドカッ"
黄瀬「うへぇー」
黄瀬くんは吹っ飛んで行った。