第17章 誠凛VS霧崎第一
私は皆に頭を下げた。
るり「余計なご心配をお掛けして本当にすいませんでした。」
木吉「…ボブさん。別にボブさんは悪くないよ。」
そう言って木吉先輩は私の頭を優しく撫でた。
木吉「みんなに怪我させたくなくて戦ってくれたんだよな。それのどこが悪いんだ。悪くないだろ?」
そう言ってニコっと笑った。
るり「…でも」
木吉「自分ばっかり責めるのはいけないよ。こうやって無事勝てたんだし、ボブさんも戻ってきた。それでいいんじゃないのか?」
るり「…でも、木吉先輩はボロボロじゃないですか。」
そのアザだらけの姿を見ると涙が止まらなかった。
日向「俺達もすぐにお前を探してやることが出来なかった。怖い思いさせてすまなかったな。」
降旗「俺、一番最初にお前が拉致られてる事聞いたのに…ごめんな。」
泣きそうな顔で降旗くんは私に頭を下げた。
るり「…ごめんなさい。」
火神「…ったく、まぁ、無事でよかった。」
黒子「でも、木吉先輩の言う通りにしてよかったです。」
木吉「ん?何がだ?」
黒子「"絶対に花宮はすぐには何もしない。少し頭を落ち着かせてから行け"って。」
火神「あぁ。試合後すぐに行ってたら確実に勘違いしてブン殴ってたぜ。」
黒子「まぁ、火神くんは殴りかかってましたけどね。」
そうか、だから二人は花宮さんの予想より少し遅れてきたのか。
なんとなく納得した。