第14章 WC予選
そして、ついに秀徳との試合になった。
今日は雨だった。
前回の秀徳戦の時も雨だったんだとか…。
私はマネージャーとしてエントリーシートの提出などの雑務を行なっていたため試合前はほとんど控え室にはいなかった。
「あ!おーい!るりちゃん!」
後ろから呼び止められ、私は後ろを振り向いた。
るり「あ!高尾くん!おつかれー!」
高尾「うぃーっす!今日は試合よろしくねぇ。」
高尾くんはいつもの調子で話しかけてきた。
あまり緊張はしていないようだった。
るり「うん!こちらこそ!」
高尾「るりちゃんには悪いけど、俺ら負けねぇから」
るり「うちだって負けないよ!」
高尾「ふぅん…じゃぁさ、賭けしない?」
るり「え?賭け?」
高尾「そうそう。そっちのが楽しいっしょ?」
るり「うーん…」
高尾「いいじゃん!俺らが勝ったら、俺とデートしようよ!」
るり「え!?デート!?」
高尾「えぇ!?デートだけで驚くの?これでも俺割りとソフトにしてあげたつもりだったんだけどぉー」
そう言って高尾くんはヘラっと笑った。
るり「じゃぁ、私達が勝ったら?」
高尾「んー?それはるりちゃんが決めてよ!」
るり「うーん…。じゃぁ、またサイダーおごってよ!」
高尾「ぶはっそんなんでいいの!?超うけるんだけど」
るり「えぇ!?」
高尾「まぁ、俺らが勝つからおごることはないけどね!じゃ!そこんとこよろしくでっす。」
そういって高尾くんは去っていった。
そうして、試合開始時刻になった。