第11章 雨。
ふと、黒子くんが話始めた。
黒子「僕、神谷さんに何度も助けられたんです。」
るり「え?」
黒子「中学時代。僕はバスケが嫌いになっていました。」
るり「…。」
黒子「でも、神谷さんはいつも真っ直ぐでいつも楽しそうで…。」
黒子「気がつくといつも、体育館を走りまわる神谷さんの長いポニーテールの後姿を見ていました。」
るり「ポニーテール…かぁ。」
黒子「髪が短いのも似合います。」
るり「?…ありがとう。」
黒子「あの時、あの楽しそうな神谷さんの姿が僕の救いだった気がします。」
そう言って黒子くんはより強く私を抱きしめた。
暗くて表情は見えない。
るり「…?黒子くん?」
黒子「神谷さんは昔から警戒心がないですね。」
るり「え?」
そう言って黒子くんは私を押し倒した。
るり「え!?黒子くん!?」
黒子「僕だって男です。不用意に泊めるのは関心しないです。こういう事ぐらい覚悟してください。」
るり「!?」
黒子「僕じゃなくても泊めたんですか?僕じゃなくてもしがみついたんですか?」
るり「・・・ちが」
黒子「本当に違うんですか?」
るり「・・・。」
黒子「なんで黙るんですか?」
るり「黒子くんは…こういう事しないと…思ったから…。」
いつもの黒子くんじゃなくて
怖くて声が震えた。