第16章 Christmas date
映画館につくと秀一がチケットを買ってくれた。
実をいうと、映画は最近行ってなかったという理由でデート…じゃなくてっ、お出掛けの予定になった。
映画のジャンルは秀一に選んでもらったとして、チケットを渡されたのはいいのだが…
何?このチケット。
背景は黒でチケットの端には血がデザインの飾りに……真ん中には黒色に長髪の女の人の絵が……。
「…………秀一、何コレ?」
蔵馬「映画のチケット」
そんなもん見ればわかるわ……そうじゃなくて!!
「……何の映画?」
蔵馬「ホラー映画」
うん、やっぱりそうだよね。だって絵があきらかにそうだもの。
キャッチコピーの内容がまさにそうだもの。
って……
「バカ秀一!!」
バシッ!!
本日二度目の頭叩き。
「ホラー映画って、私が苦手なの知ってるでしょ!?何してるの!!?」
蔵馬「ダメだった?」
「当たり前てしょ!!」
バカ秀一に選ばせた私が間違いだった!!
やられたーーー!!
しかもコレ……リ○グ!?
何このキャッチコピー、【ヒデオに殺されるなんて……】!?
リ○グってアレ!?見た者を一週間後に呪い殺す[呪いのビデオ]とかいうヤツよね!!
待って!!こんなの見たら私しばらくテレビ見れないよ!!
っていうか今日、一人でお風呂入れないよ!!
一人で寝れないよ~~!!
「……コレ、見るの?」
蔵馬「勿論」
"勿論"なんだ……。
蔵馬「ほら、行くよ」
「うぅ……」
大丈夫かな……。
私妖怪だけど、こういうの無理なんだよね……。
どうしてわざわざ怖くするの?