• テキストサイズ

時の贈り物*[幽遊白書]*

第12章 危機


~蔵馬side~


妖気を辿り敵の正体を見つけたオレは、その場を見て全身が固まった。

敵の前に横たわっている時音から、大量の血が流れていた。

それを見た瞬間、オレの中の何かが切れた。

左腕を高々と挙げ、また時音を攻撃しようとしている。
オレは瞬時に植物を武器化させ、ヤツに攻撃した。

敵「ぐぁぁぁぁぁ!!!」

直ぐに時音の元へ駆けつけた。

「もう大丈夫だよ、時音」

時音はオレが思っていた以上に深手をおっていた。

時音「…蔵…馬」

すると、時音はゆっくりと目を開けてか細い声でオレを呼んだ。

よかった…。まだ意識がある。

相当怖かったんだろう。オレが抱き上げると目から涙を流す時音。

「さ、時音。後はオレが殺るから、今はゆっくり休んで」

時音「……」

オレの言葉に安心したのか、時音はゆっくりと目を閉じた。

急いで時音が着ている巫女装束を片方ずらし、魔界の薬草で手当をする。
包帯は持ち合わせていないため、巫女装束の振り袖の布を破り、代わりに巻いた。

一通りの手当が終わり、時音を寝かす。

「…………見え透いた芝居はやめろ」

敵「…………ケッケッケッ。まさか妖狐蔵馬、貴様まで現れるとはなぁ。計算外だったぜ」

「………」

敵「それとも大事な彼女が傷つけられて悲しいのかっ………!!」

オレはヤツの言葉を遮るように、敵を…殺めた。

……バタッ

ヤツが倒れる音と共に、オレは時音を抱き上げ廃墟したマンションを出だ。



/ 282ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp