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時の贈り物*[幽遊白書]*

第37章 忍び寄る影


翌日。

「えーと、幽助は…。あ、いた」

学生鞄を持ち、ご機嫌に学校へ走っていく幽助の姿を捉えた私は、日和から飛び降り幽助の目の前へストンと着地する。

幽助「おわっ!って時音じゃねーか!!びっくりさせんなよ…」

「ごめんなさい。幽助に渡したい物があって」

渡したい物?と首を傾げる幽助を尻目に、ポケットの中から式神の札を取り出す。

幽助「…何だよそれ」

「式神よ。私のね」

幽助「式神?式神って何だよ」

目を細めながら札を凝視する幽助に苦笑しながら、説明をする。

「簡単に言ったら使い魔みたいなものよ。今日、指令のビデオ見るんでしょ?この子ならきっと良い戦力になるはずよ。危険な状況の時、呼ぶと良いわ」

と、幽助の右手首を掴み、無理矢理札を手渡す。受け取ってからもまじまじ札を見続けている。

「じゃあ私行くね。引き止めて悪かったわね。あ、あと今回の事件に同行するのは私の代わりに灯夜だから、よろしく」

幽助「は?それどういう意味だよ!おい、時音!!」

幽助の言葉を右から左へ流し、日和の上に乗り直した私は一旦家へ戻った。
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