第6章 最悪の事態
「……飛影…!有名な魔界の盗賊だ。
しかし彼の剣技でも、八つ手が相手では……」
そう呟いていると、一階から電話の音がした。
立ち上がり、部屋を出て一階に降り、電話の受話器をとる。
「はい南野ですが」
『あ……南野くん…』
相手はクラスメイトの女子からだった。
『麻弥知らない?』
「いや…何かあったの?」
『麻弥のお母さんから電話があったのよ…
麻弥、まだ家に帰ってないって』
「!!」
―――最悪のケースだ……
一声かけかけ電話を切ると、飛影の後を追い家を出た。
「同行させてもらう」
飛影「腰抜けがどうゆう風のふきまわしだ」
「事情が変わった」
飛影「あの女か……ほとほと甘いヤツだ」
「お互い苦労するな」
飛影「……口の減らん野郎だ、気にくわん」
「決着は八つ手を倒した後だ」
喜多島の無事を祈りながら、オレたちは八つ手の元へ向かった。