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時の贈り物*[幽遊白書]*

第37章 忍び寄る影


~時音side~



灯夜「幽助と和くんのニセ者?」

「そう。乱童や朱雀を倒した事で、妖怪達の間に幽助の事が広間ったらしいわ」

灯夜「幽助は妖怪達にとって格好のターゲットになったってわけか…」

放課後。学校が終わり、生徒会の仕事がない今日は運が良かった。

「幽助を狙ってるヤツらが、累ヶ淵中の生徒を見境なく闇討ちしているらしいのよ」

灯夜「ほおほお。で、これから幽助と和くんは地獄団地跡で決闘すると」

「そういうことよ」

今は灯夜と共に、地獄団地跡に向かっているところだ。そこで午後四時から決闘がある。
累ヶ淵中の生徒を闇討ちというのも、今回の決闘も、全ては半妖怪のみで構成されたチーム、魔装束が仕組んだものだ。

幽助があんな三流魔にやられるわけないでしょうけど、やっぱり不安だわ。

「ていうか灯夜、貴女いつの間に幽助の事呼び捨てに?和真君の呼び方も変わってるし」

灯夜「まあこれも何かの縁って事でね、折角知り合ったんだし。それに桑原君だと他人行儀みたいでヤダだもん」

蔵馬は桑原君だけどね。ま、アイツが彼を呼び捨てというのは何か微妙に引っ掛かるけど…。

灯夜「でも幽助と和くん、決闘しにいくのはいいけど、二人ともまだまともに動ける状態じゃないんじゃないの?」

霊気を操ってまだ日が浅い幽助らは、先日の四聖獣との戦いで霊気を放出した後だ。数日間は全身の疲労と苦痛に苛まれる。
その間の幽助の力は普通の人間以下となる。その状態で決闘に行けば妖怪達にいちころだ。

「蔵馬と飛影が護衛についてるハズだけど…。ていうか飛影、ちゃんと幽助にビデオ渡したのかしら」

灯夜「ビデオ?なぁに、それ」

これは昨日の事だ。
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