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時の贈り物*[幽遊白書]*

第36章 安息


治療を終え、私と蔵馬は和真君の部屋へ戻ろうと襖を開けると、灯夜が慌ててこちらに向かってきた。

「ど、どうしたの」

灯夜「時音~!螢子ちゃんがね、今回の騒動について質問してきたから今ぼたんが説明してるんだけど、何かとんでもない事になってるよ!?」

「えぇ!?」

慌てて部屋に戻ればぼたんが訳のわからない単語を連発していた。
螢子ちゃんは頭の上に?マークをつけて困惑している。

「ぼ~た~ん~?」

私が名前を呼ぶとカキコキという音と共にこちらへ顔を向けるぼたん。

(何変なこと口走ってるの!)

ぼたん(だって、だって何て説明したらいいのかわからなかったんだもん!!)

(せめて私が来るまで踏ん張りなさいよ!!)

ぼたん(だってお時ちゃん蔵馬と二人でラブラブしてると思ってたから)

(後で畳の部屋に行こっか、ぼたんちゃん)

ぼたん(ごめんなさぁ~い)

半泣き状態のぼたんと頭の中で会話し、私は螢子ちゃんの前へ座った。

「螢子ちゃん、ぼたんからどこまで話を聞いたの?」

螢子「えっと、幽助は探偵事務所で働くことになって、今回の任務は麻薬組織を捕まえる事だったってところまで聞きました」

「……………。螢子ちゃん、ちょっと話が長くなりそうだから、お茶貰ってきてもらえる?」

螢子「え?あ、はい」

螢子ちゃんが部屋を出てから私はぼたんの肩をガシリと掴んだ。

「何よ探偵事務所って!!大体中学生の幽助が探偵してるとか普通に考えて可笑しいでしょ!名探偵コ○ンじゃないんだから!!しかもアイツ喧嘩しかできないバカなのに!
しかも麻薬組織!?何処の麻薬組織よ!!」

灯夜「時音~落ち着いて!!」

ぼたん「本当にごめんなさぁ~い」

ぼたんをガクガク揺らしているとお盆の上に人数分のお茶を乗せた螢子ちゃんが部屋に戻ってきた為一旦落ち着いた。
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