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時の贈り物*[幽遊白書]*

第35章 予感的中


~時音side~



迂闊だった。
さっきの胸騒ぎの正体にもっと早く気づいていれば、螢子ちゃんを助けることもできたのに…。

皿屋敷中は既に魔回虫に取り付かれた沢山の人間でいっぱいだった。

ぼたんの霊気と一人の人間の気配を感じる。ということはつまり、ぼたんと一緒にいるのは螢子ちゃん。

「強行突破するしかない。か」

学校へ足を踏み入れる。

すると、私に気づいた人間達が襲ってくる。

「はぁ!!」

バコン!ガキ!

武器として持ってきた木刀で、人間達を気絶させていく。

全員相手にしていると時間がなくなるので、取り敢えず目の前にいる者達を気絶させ、二人の所へ向かった。

人間達はまだ外にいるということは、二人はまだ外か、学校内に入った所かもしれない。

こういう時、まずは誰か助けてくれる人はいないか探すはずだから…。

「……職員室」



***



上手く校舎の中に入り込み、職員室を目指す。
すると、奥の方から悲鳴が聞こえた。

「もしかして…!」

職員室につき、中を覗けばぼたんと螢子ちゃんが一人の人間に襲われている。

私はすぐに木刀でその人を殴り一時的に気絶させた。

「二人共、大丈夫!?」

ぼたん「お時ちゃん!!来てくれたんだね!」

螢子「あ…時音さん」

急に現れた私に目を丸くする螢子ちゃん。無理もないか。

「螢子ちゃん、ケガはない?」

螢子「え?あ、はい。でも、どうして時音さんが?」

「詳しい話は後よ。兎に角今は逃げることよ第一に考えましょう」

その時、

人間「グアァァ!」

「「「!?」」」

「二人共、出口の方に走って!」

先頭はぼたんに任せ、次に螢子ちゃん。私は後ろについた。
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