第33章 選考会
幻海「…ほーう。50人はいるね。結構残るもんだわな」
(この中に確実に乱童がいる…幽助には妖気計を渡してあるから、気づいてはいると思うけど…)
不安を感じながらも、二次審査会場へ足を進める。
幽助が後継者になってくれれば問題ないが、相手が相手だけに、今の幽助の霊的パワーで何処までやれるかに掛かってくる。
(まぁ、精神的には問題無いわね。あの性格だし)
取り敢えず色々と無茶苦茶だが、そこに賭けようと思った時音であった。
***
幻海「第二次審査会場はここじゃ!」
あれこれ考えてる内に、会場へ着いた。
(次の課題は何かしら…)
会場の中に入ればそこはその名の通りゲームセンターだ。
(って、コレ私…やったことある気がする…)
自分の遠い記憶を辿っていく。
(……おばあちゃんから修行受ける前にさせられたわね、そういえば…)
時音が幻海と出逢ったのは自分が今の肉体で八歳の時だ。
修行を受ける前に、まず自分のパワーがどれだけあるか、このゲームで計った記憶がある。
(…なんか、懐かしい)
確か百円ずつとられたな…等という事も思い出した。
幻海の説明が終わり、それぞれがゲームをしていく。
時音は幻海の隣で幽助を見ていた。どうやらパンチングゲームをしている。
(155Pか…幽助にしては高いほうじゃないかしら)
桑原「くそー、次はジャンケンゲームで勝負だ!!」
幽助「おーいくらでもかかってきなさい!」
幻海「あのボウヤはちょっと鍛えりゃ妖魔退治ができる霊能者になれるね」
「う…うん…」
自信満々な幽助に時音は思う。
(……あのー、すっかり任務…忘れてません?)
別の意味で不安になる時音であった。