第30章 二匹の守護霊
燈「もう一匹の名前は澄-キヨミ-
あ、名前に似合わず歴とした男ですよ」
「…あ…そう、なんだ…」
燈「ちなみにその名前に疑問や文句があるなら生みの親で、名付け親の玉藻様に言ってください」
玉藻…もう死んでるのに?
燈「とりあえず本題に移りやすが…」
自分が勝手に話し出したのに?
と、突っ込みたいところだが一応スルーしておこう…
燈「姫君の力が強くなっています。そろそろ彼も目覚める頃です」
「どういうことだ?」
燈「あっしは火の能力、つまり業火を操る事ができやす。
火。それは自分で燃え盛る事ができる。つまり、わざわざ主の妖力を借りる必要はありやせん。
しかし水は違いやす。
行き止まりがあれば、水は決して流れることは出来ない。道があるからこそ水は流れる事が出来る。それは主の妖力が高くなければならないことを意味していやす。
水。それは他のものの力がなければ、流れる事は出来ない。つまり、主の妖力を借りる必要があるということ。
何故なら…主の力が大きくなければ、彼は消えてしまうのです」
「っ!!」
燈「だから彼は、姫君の妖力が、現在の姫君の状態を平均として最高値に高まるまで、眠って(封印されて)いたのです
姫君の妖力はかなり高くなっていやす。もうすぐ目覚めるでしょう。
あと…約三日程で…」
「三日だと!?」
大丈夫なのか…
三日なんてあっという間だぞ
それに目覚めると言っても…一体どうやって…