第28章 邪眼師・飛影
日和のお陰で三十分で工場へ着いた。
日和から降りた私と蔵馬は、急いで妖気の感じる工場へ向かう。
蔵馬「………すさまじい妖気だ…!!飛影のヤツ、とうとう正体を現したな…」
「…そ、そんな」
幽助、ぼたん…螢子ちゃん……皆無事でいてっ!
工場の中へ入ると、ぼたんと気を失って横たわっている螢子ちゃんの姿があった。
ぼたんは手を螢子ちゃんの額の上に翳して霊気を送り込んでいる。
ぼたんもかなりの負担なのか、額に汗が滲んでいた。
「ぼたん!!」
ぼたん「あ、お時…ちゃん…」
「どうしたの!?」
ぼたん「飛影が…降魔の剣を、使って…螢子ちゃんの額に…傷を、作っちまったんだ…
このままじゃ…螢子ちゃんが妖怪にされてしまう…!」
「…なんですって!?」
ぼたん「あたしが今なんとか霊気で抑えてるけど、もぅあたしも限界で……ぐっ…」
「ぼたん、どいて!私が代わるわ!!」
霊気を送り続けるぼたんをどけて、私が代わりに妖気を送り妖化を抑える。
蔵馬「彼女の妖化を止める方法は?」
ぼたん「飛影が持ってる降魔の剣にある解毒剤を使えばなんとかなるよ
今幽助が飛影と向こうで戦ってるんだ
けど、かなり苦戦してるみたいで…」
蔵馬「わかった。時音、そっちは頼む」
「えぇ」
蔵馬は幽助と飛影が戦っている方へ走って行った。