第28章 邪眼師・飛影
あれこれ考えている間に時間はどんどん過ぎていき、気付けば放課後。
下校時刻になり、私は生徒会の仕事を終わらせ校門へ向かっていた。
すると何やら校門の方が騒がしい。とくに女子が
「……何の騒ぎ?」
後ろの方から覗いてみると…
「…やっぱり」
騒ぎの正体は秀一だった。
相変わらずどこへ行ってもおモテになられて…
私は見て見ぬふりをして横を通り過ぎようとした。
しかし、ガシッと腕を掴まれる。
蔵馬「時音、オレを無視してどこへ行くつもり?」
捕まった……
それを見ていた周りの女の子たちはまたもや騒ぎ出す。
女1「土御門さん、この方とお知り合い?」
女2「もしかして土御門さんの彼氏とか?」
女3「時音さんなら有りうるわ~」
女4「いいな~私もこんな素敵な彼氏欲しいよ~」
「…あ、あの~」
な、なんか話しが勝手に進んでる…
蔵馬「えぇ、時音とオレは付き合っていますよ」
女-全「キャーー!!やっぱりーー!!」
「ちょ、何言ってっ「だってホントのことでしょ」
こ、コイツ昨日私のこと置いて行こうとしたクセに…
こういうことになるといつもいつも…!!
「………とりあえず私帰るわ
皆もとっくに下校時刻だから、早く帰るようにね
それではごきげんよう」
蔵馬「あ、時音!!」
さきさき行く私を慌てて追いかけて来る秀一。
誰が待ってやるもんですかっ!
蔵馬「時音!」
「何っ?」
蔵馬「その、昨日は「知らない!!」
蔵馬「本当に悪かった…キミを、置いて行くようなことして…」
謝る蔵馬に私は足を止めた。
蔵馬の方へ振り向き彼の顔を見る。
「……蔵馬がいなくなったら、私っ」
ーーーピピピピピッ!
「「!!」」
『どうすればいいの』と言おうとしたとき、腕につけてある妖気計が反応した。