第4章 予感
ぼたんは私が妖怪の頃から、よく泣いている私の隣でいつも寄り添ってくれていた。
ぼたんはドジでおっちょこちょいで、おまけに世話が焼けるけど、誰よりも友達想い。
そんな優しいぼたんが大好きだった。
「ごめんね……泣いてばっかりだね、私……。
この話しは後ででいいわ、それより霊界の仕事は?」
ぼたん「あっ…うん…。
……本当に大丈夫かい?」
私が無理しているのだと察しているぼたんは、眉毛を下げて心配そうに私を見る。
「大丈夫だから」
ぼたん「……」
本当は大丈夫なんかじゃない。
でも、いつまでもメソメソしてられない…。
ぼたん「……わかったよ」
ぼたんはこれ以上深入りしてこなかった。
私が強がりなのを知っているから、私の性格をわかってるからこそ、そっとしててくれてるんだね…。
ありがとう…ぼたん…。