第4章 予感
~時音side~
あれから何十分かが経った。
休み時間が終わり、次の授業が始まった。
けど今は授業を受けられる程、精神的に余裕がなかった。
ぼたんはとなりで私の背中をさすってくれていた。
「……ごめんなさい。霊界から報告があったから来たのに……」
ぼたん「いいんだよ、仕事より親友の方が大切に決まってるんだから!!」
ぼたんの正体は霊感案内人で、死んだ人の魂を霊界へつれていく、いわば死神のようなもの。
ぼたん「それで……フラれたって……」
「……さっきね、私の友達が彼に告白しているところを聞いちゃったの……」
ぼたん「……え?でもそのコはお時ちゃんのことが好きなんじゃ……」
「彼もそのコのことが好きで、それに……まだ私の正体に気付いていないわ……」
ぼたん「そっ、そんな……」
きっと、私のことなんて……もう、どうでもいいんだよ。
所詮…昔の話なんだもの…。
「私もう、彼と一緒にいたくない……
離れたい……。苦しいよ…辛いよ…。」
ぼたん「お時ちゃん」
泣きながら自分の思いを吐き出していく私に、ぼたんは何も言わない。
きっと、私の性格を理解してくれているのだろう。