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時の贈り物*[幽遊白書]*

第21章 世間は狭い


ファミレス(レストラン)の帰り道。

ぼたんは幽助に渡す物があると言って霊界へ戻り、幽助も一旦家に帰った。

私は皿屋敷駅へ向かうため商店街を歩いているところだった。

でも偶然とはホントにすごい、だってさっきまで話題に出していた人を見かけたんだから。

「あ、噂をすれば…」

可愛らしい手芸屋の窓を見ている、皿屋敷中学の女の子がいた。

「雪村さん」

螢子「!!あ、土御門先輩!!」

短い茶色の髪とクリッとした茶色の瞳。
紺色に黄色いスカーフをつけた皿屋敷中学のセーラー服。

どうやら学校帰りみたい。

「こんなところで会うなんて奇遇ね、久しぶり」

螢子「はい!!お久しぶりです!!」

一年経っても真面目で可愛らしいところは変わらない。

「手芸屋さん見てたみたいだけど、何か作るの?」

螢子「はい。私、一人でぬいぐるみとか作ったことなくて…だから少し挑戦してみようと思って」

「へー、誰かにあげたりするの?」

螢子「あ、はい。貰ってくれるかわからないけど…。こういうの、あんまり興味ないコなんで…」

もしやこれは……

「ねぇ、それってこの前言ってた幼馴染みの男の子のこと?」

螢子「……はっはい//」

「そっか…」

私も…作ってあげよっかな。秀一に…

一昨年から距離があった私と蔵馬だったから、勿論二年生のバレンタインや誕生日にはプレゼントなんてあげてないし、去年から中学卒業までも受験生だったからプレゼントを準備する時間なんてなかった。

それに、もうすぐ付き合って一年だし…

「雪村さん、私もご一緒させてもらってもいいかしら?」

螢子「はい!喜んで!!」

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