第21章 世間は狭い
~時音side~
「私、雪村螢子さんと知り合いかも」
「「えーーーーー!!」」
思い出したように言った私の発言に声を揃えて驚く幽助とぼたん。
幽助「螢子と知り合いって、どういうことだよ!!」
「んー、実はね。去年の話なんだけど…」
私が中学三年生の頃。
あれは確か九月の生徒会交流会のことだ。
十五校の各中学校が一つの学校の集まり合同会議を行った。
雪村さんとはその時知り合った。
「と、いうわけ」
幽助「あ~そうゆうことか…」
ぼたん「いや~世間は狭いやね~」
「ぼたん、なんか年寄りくさい」
まぁ、ぼたんの言ってることはわかるけど。
「私も久しぶりに会いたいな~。幽助、連れてってよ。雪村さんとこ」
幽助「ハァーー!?何でオレがそんなことしなくちゃなんねーんだ!!」
「そんなに嫌がることないじゃない」
ぼたん「違うよお時ちゃん。幽助がお時ちゃんを紹介しちゃったら、螢子ちゃん勘違いしちまうだろ」
幽助「何がだよ?」
ぼたん「幽助に彼女ができたって♪」
「あ、成る程!」
幽助「ぼたんテメー!!つーか時音も納得すんなよ!!」
「そんなこと言われても…」
ぼたん「ねぇ…」
「「そういう考えになっちゃうもんね~」」
幽助「いい加減にしろよーー!!」
と、そんなこんなで一応一通りの自己紹介が終わり、私たちはファミレス(レストラン)から出た。
「でも幽助」
幽助「あ?」
「本当に水ばっか飲んでて良かったの?」
幽助「…………(もう何とも言えねー…)」