If, to remember that my【進撃の巨人】
第1章 2000年後の君は
「バスケ部の先輩なんだけどよ、もう、めちゃくちゃかっけーんだ!あれで一個しか違わないってのが本当すげえんだよ!」
運動場を眺めながら二人の頭上でエレンは目を輝かせながら語り始めた。
「リヴァイさんがかっけえから生徒会も今年は人気がすげえんだと思うぞ。…特に女子からの人気が…」
最後のエレンの苦虫を噛み潰したかのようなセリフに違和感を感じ、サリは見上げながら質問を投げかけた。
「…なんでエレンがそんなこと分かるの?」
そう言ったサリは頭にはてなマークを浮かべ、エレンを見つめた。
するとずっと運動場を眺めていたエレンが視線に気づき、こちらを見る。
「…お前、知らないのか?」
「?」
「あのな、リヴァイさんはこの学校のアイドルみたいなものなんだよ。」
「…アイドルなの…?」
サリはエレンの言葉の意味がわからず、首を傾げた。
「ああ。ファンクラブとかもあるらしいぞ。なあ!アルミン!」
「えっ!え、僕!?」
不意に話を振られたアルミンはほんの少し動揺してから「…う、うん、らしいね」と言葉を濁した。
「ファンクラブって、すごっ!てゆうか、アルミン、知ってるんじゃん!なんで教えてくれなかったの?」
「う、…ぇえ?」
サリは苦笑いで喋るアルミンに疑問を抱きながら見つめていると、意地悪そうにニヤニヤしたエレンが距離を詰めて来た。
そして、割と大きめの声で言葉を放った。