Fake Lovers 【ヒロアカ 相澤 R18】
第2章 ショータイム♡
「……おい、大丈夫か。これくらいで目ぇ回してんじゃないぞ」
「だ、大丈夫……じゃないです……! なんですかあの空間……! 私、心臓が破裂しそうです……っ」
「だから言ったろ、見るなと……」
相澤は低く呆れ声を出しつつも、彼女の頭をそっと撫でると頭を肩に押さえつけ視界を遮ってやった。
やがて、重低音のBGMがフェードアウトし、照明もゆっくりと元の明るさへと戻っていき、妖しいショータイムの終わりを告げるアナウンスが流れる。
(ふぅ……っ! よかった、終わった……! これで普通に戻るのかな……)
がホッと胸を撫で下ろしたのも束の間、周りの光景は彼女の予想とは少し違っていた。
キャストたちは客の膝上に乗ったまま、先ほどよりも密着度を増して楽しそうに甘いトークを続けている。
それどころか——。
「ねぇ♡もっと静かで二人の世界になれるところ……行かない?」
「いいねぇ♡VIPルーム取っちゃうか♡」
「やったぁ♡♡」
そう言って、何組かの客と女の子が腕を絡め合わせ、店の奥にある完全個室のVIPルームへと消えていくのが見えた。
(あそこが……VIPルーム……!)
相澤の黒い瞳が一瞬で鋭いヒーローのそれに変わり、奥へと消える客とキャストの背中を射抜くように見つめた。
違法ドラッグの売買や過激な裏サービスが行われているとすれば、あの完全個室である可能性が最も高い。
しかし——相澤の鋭い視線とは裏腹に、二人の身体の熱は全く冷めていなかった。
は相澤の太ももの上に乗ったまま、身体をぴったりと預けている。
そして相澤の下半身も、先ほどの密着による熱が冷めないまま、依然として硬さを保っていた。
「あ、あの……相澤さん……? 照明、戻りましたけど……いつまで、このままで……?」
「……あー。急に退かすと、かえって不自然だ。……もう少し、このままでいろ」
相澤は少し掠れた声で言い、気まずそうにわずかに顔を背けた。