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③呪術廻戦〜脹相と恋人と絡み〜

第9章 確認しなければ


「あの子も、もう随分と休みなしで研究してるんだろ?あんたのことを調べるのに必死になってさ。久しぶりに早く帰れる日も、そのうち来るんじゃない?」

「……あいつが休めるのは、いいことだ」

脹相は静かに頷いた。

「だが、問題がなくならない限り、俺はするつもりはない」

その言い方は、あまりにもきっぱりしていた。

硝子はしばらく彼を見つめ、それから肩をすくめる。

「まあ、そこは二人で考えればいいけどね」

そして、ふと思いついたように口元を緩めた。

「でもさ。あんたから動かなくても、彼女のほうから『したい』って言われたら断るの?」

「…………は?」

思考が止まった。

彼女から。

したい、と。

脹相の脳裏に、なぜか鮮明な光景が浮かんだ。

自分を見上げる彼女。少し恥ずかしそうに、それでも愛おしそうに微笑んで。

『……脹相、しよ?』

「…………っ」

「……脹相?」

「……っ、こほん!」

脹相は盛大に咳払いをした。

「そ、それは……わからない」

「…………」

硝子は無言で彼を見つめた。

その目が、雄弁に語っている。

――ああ、こいつの決心、あの子次第で簡単に揺らぐな。

「…………」

脹相は気まずそうに視線を泳がせた。

「……何だ、その目は」

「別に?」

「何か言いたそうだが」

「いやあ? 彼女にお願いされたら、どうするのかなと思っただけ」

「…………家入」

「はいはい。わかったよ」

硝子は笑いをこらえながら、資料を机に戻した。

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