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③呪術廻戦〜脹相と恋人と絡み〜

第8章 脹相のやりたい方法で


研究道具を片づけていたとき、私はふと思い出したように棚の引き出しを開けた。

「あ、そうだ。脹相、ちょっと見て」

「なんだ?」

私は小さな包装を取り出し、彼に見せた。

「実はこれ、硝子さんにもらっていて」

脹相はその見た目に、まさかと思って受け取り、表と裏を確かめるように眺めた。
どう見てもコンドームにしか見えない。

「…一応聞くが、これは?」

「検体を採取するためのものだよ。凝固剤が使われていないから、採取したものをそのまま検査に回せるんだって」

「あ、ああ。なるほど。研究に使うものか」

「ただ……」

私は少し言いよどんでから、困ったように笑った。

「通常のものよりも厚めらしいから、使っても大丈夫って硝子さんはいうんだけど、その…使ってみる?」

言い終わると、急に恥ずかしくなって、私は包装を見つめた。

脹相はしばらく黙っていた。

「……お前は、時々すごいことをさらりと言うな」

「えっ? だって、検体をちゃんと採れる方法があるなら、試してみたいし……」


「体液が直接触れなければいいんだから、脹相がしたい方法でするのが一番いいと思うよ」

「……は?」

脹相がこちらを向いた。

「だから、脹相が一番やりやすい方法でいいってこと。検体は採取できればいいんだし」

私は何でもないことのように笑った。

「せっかく硝子さんにもらったものだし、使えそうなら試してみたいなって」

「…………」

脹相は黙り込んだ。

彼女はきっと、純粋に研究のことを考えているのだろう。

検体を採取するため。毒素の有無を調べるため。

それはわかっている。

わかっているのだが。
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