第7章 研究があるから触れられる
脹相は、最近ひとつ気づいたことがあった。
彼女に体液を分けてほしいと頼まれることが、思っていた以上に気に入っている。
最初は、彼女の研究に協力したいという気持ちだけだった。
俺の身体について調べてもらうのだから、できる限り力になってやりたい。そう思って、頼まれるたびに協力してきた。
けれど、最近は少し違う。
「脹相、今日もお願いしていい?」
朝食を終えた彼女が、隣に座って顔を覗き込んでくる。
「ああ。俺にできることなら構わない」
そう答えると、彼女は嬉しそうに笑った。
「ありがとう! じゃあ、準備するね」
彼女は研究道具を取りに行くために立ち上がった。
その後ろ姿を眺めながら、脹相はひそかに思う。
――今日も、俺のために時間を使ってくれるのだな。
もちろん、彼女は研究のために採取をお願いしている。
それはわかっている。
それでも、自分のために時間を割き、真剣な顔で準備をしてくれることが嬉しかった。
そして、もうひとつ。