【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第4章 OPERATION④
エリーゼの手がセリーナの肩を撫でると、彼女の体の強張りが和らいでいった。
エリーゼは、そんなセリーナを見て、穏やかに微笑んだ。
「…まぁ、『蜃気楼』が恋人に自白剤を飲ませたって逸話が出来ても面白いけどね」
そう揶揄うように言うと、琥珀色の瞳がやっとエリーゼを見た。
「…冗談言わないでよ、偽装の恋人よ」
口では否定していても、エリーゼはセリーナの頬に少し赤みが差したことに気が付いた。
「本当に?彼がハンサムだからまんざらでもないんじゃない?」
「…………」
セリーナは『そんなんじゃない』と、エリーゼの言葉を否定できなかった。
ロイドと恋人として過ごした3ヶ月は、過去の恋人と比べても満たされる時間だった。
だから尚更、真実が知りたかった。
ロイドは恋人なのか、それとも国を裏切る犯罪者なのか。
そう考えてセリーナは自嘲気味に笑った。
「…彼はターゲットよ、それ以上でも以下でもないわ」
そうエリーゼに言うと、セリーナは執務室を出て行った。
向かった先は、商務省の本庁舎。
ロイドから情報が得られないなら、別の角度から商務省の不正を洗うしかない。