【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第4章 OPERATION④
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商務省の敷地内にある、対外経済資料管理棟。
『蜃気楼』の執務室。
窓には厚手のカーテンが掛けられ、壁際には天井近くまで届く書類棚が並んでいた。
部屋の中央には、使い込まれたマホガニー製の大きな執務机が置かれている。
机の上には黒い電話機とタイプライター、書類を分類するための金属製のトレーが整然と並んでいた。
その奥には施錠された書類棚があり、機密資料や工作員から寄せられた報告書が保管されている。
壁にはベルリント市内の詳細な地図が掛けられ、その隣には西国と東国を結ぶ主要な輸送経路を記した地図が並んでいた。
赤と黒の小さなピンが各所に打たれ、細い糸が複数の地点を結んでいる。
部屋の片隅には革張りのソファと小さなテーブルが置かれ、工作員との打ち合わせにも使用されていた。
今、『蜃気楼』の執務室を占領しているのは、過去五年分の輸入関係書類の山だ。
セリーナは机に積み上がった輸入許可証を黙々と確認していた。
もう片方の手には、その許可証に添付された請求書があった。
請求書に記載された商品の内容と、輸入許可証の品目欄にある明らかな不一致があるか一組ずつ確認している。