【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第4章 OPERATION④
「…どうしたの?」
セリーナはロイドの手元にある、水滴が綺麗に拭き取られた皿を見てから、彼に視線を戻した。
「…仕事のことで考えごとをしていた」
「…なにか行き詰まっているみたいね」
深く息を吐くロイドの背中に、そっとセリーナの手が触れた。
まるで仕事に悩む恋人を慰めるような仕草だった。
「…いいや…問題ない…」
ロイドは皿をキッチンに置くと、セリーナに向き直り、彼女の腰に両手を回した。
ぐっと引き寄せられ、セリーナの体はロイドの体と重なった。
「だけど先延ばしにしていた仕事を片付ける時が来たみたいだ。しばらくは君の部屋に通うことはできなさそうだ」
ロイドがそう言うと、セリーナは琥珀色の目を大きく見開いた。
「…先延ばしにするほど、なにを優先していたの?」
「そんなの、セリーナに会うことだって分かっているだろ?」
セリーナの背中を支えているロイドの手に力が入った。
ロイドはさらにセリーナの体を引き寄せた。
しばらく二人は互いの目を見つめ合い、どちらからともなく顔を近づけた。