【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第4章 OPERATION④
ロイドはワイングラスを一瞬見つめて、ゆっくりとセリーナに視線を向けた。
「…順調だとだけ言っておこうか」
ロイドは柔らかく笑っていたが、それ以上聞いてくるなという牽制は伝わってきた。
セリーナはロイドの答えにニッコリ笑って頷いた。
この3ヶ月、ロイドに隙がないことは十分すぎるほど分かっていた。
それはロイドも同じで、この3ヶ月、セリーナから任務につながる情報は何一つ得られていなかった。
食事を終えると、セリーナは自分とロイドの食器を片付け始めた。
「…僕がやるから先にシャワーを浴びてきたら?」
ロイドは食器を持っているセリーナの手首にそっと触れた。
セリーナはロイドの指先に視線を落としてから、彼を見上げた。
「…ええ…お願いしようかしら」
そう言ってロイドに食器を渡し、セリーナはシャワールームへと向かっていった。
ロイドはキッチンで食器を洗いながら、頭の中でセリーナとの3ヶ月を思い返していた。
(…この『黄昏』が、3ヶ月も対象者から何の情報も得られないだと?!)
セリーナの前では冷静さを保っていたが、ロイドは焦っていた。