• 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ

【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】

第1章 OPERATION①



「連れが居たとは知らなかった…」

男は情けなく言い訳をすると、そそくさとバーから出て行った。

ロイドは彼女の肩に手を置いたまま、男が見えなくなるまでその背中を追っていた。



「っ…ふっ…」

彼女から小さく息が漏れると、ロイドの手の下でその肩が震え始めた。

「ふふっ、ハニーって…っ」

彼女はとうとう笑いを堪えきれなくなった。



ロイドは思わず頬を赤らめた。

「助けて欲しそうだったので、演技に乗ったまでです」

ロイドは恥ずかしさを隠すために、むっとしたように彼女の肩から手を離した。



「ごめんなさい…あまりにも自然に嘘をつくから…」

謝っているのに、彼女はまだ笑みを抑えられていなかった。



嘘をつくことなど、息をするのと同じくらい簡単なはずだった。

恋人のふりだって、恥ずかしげもなく出来るはずなのに、笑う彼女を見ていると妙に調子が狂った。



ひとしきり笑った彼女は、大きく息を吸ってゆっくりと吐いた。

そして改めてロイドと向かい合うと、立ったままの彼の上着の裾を控えめにつまんだ。

「お礼に一杯奢るわ。ダーリン」
/ 99ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp