【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第3章 OPERATION③
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部屋の熱が冷めたころ、セリーナはロイドの腕の中に身を預け、ロイドはそんなセリーナの髪を撫でていた。
その手つきは、先ほどまで自分を追い詰めていた同一人物とは思えないほど優しかった。
セリーナはベッドの隣にあるローテーブルに置かれたロイドの眼鏡に触れた。
「…伊達眼鏡なのね」
セリーナは眼鏡の縁をなぞりながら、ロイドに問いかけた。
何か細工が施されている形跡はない。
「…営業担当なんで…少しでも賢そうに見せるためです」
ロイドはそう言うと、セリーナから眼鏡を取り、彼女の耳にそっとかけた。
琥珀色の瞳がレンズの奥に見えると、彼女の聡明な印象がより強くなった。
ふと、ロイドはセリーナの耳に何も付いていないことに気が付いた。
枕元に手を伸ばすと、指先に冷たい金属の感触を見つけた。
「このイヤリングが気に入っているんですね」
ロイドはあの夜と同じ真珠のイヤリングを指先で弄んだ。
盗聴器などではなさそうだ。
ロイドは体を起こすと、セリーナの耳にイヤリングを付け直した。
そのロイドの行動をじっと見ていた琥珀色の瞳と視線が重なった。
二人は軽く笑みを浮かべながら、神経を研ぎ澄ませ、互いの動向を窺っていた。