【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第3章 OPERATION③
「まるで脅しに聞こえるわね」
セリーナがそう言うと、急にロイドの手が伸びてセリーナの腰を掴んだ。
セリーナの背後に、バーに入ろうとするカップルが見えた。
ロイドはセリーナの体を引き寄せ、そのまま二人で壁際へ移動した。
セリーナが文句を言おうと顔を上げると、自分たちを訝しげに見ているカップルと目が合った。
ロイドは彼らに入り口を譲るためにセリーナの体を寄せたのだと分かった。
セリーナは人目を気にして、ロイドにそれ以上何も言わなかった。
カップルがバーの中に入っていくのを確認すると、セリーナはようやく自分の置かれている状況に気が付いた。
ロイドの手が腰に回り、彼の体がセリーナを壁に押しつけるように触れている。
保っていた距離が一気に縮まり、ロイドの顔は鼻先が触れそうなほど近かった。
セリーナは体が熱くなるのを感じて、それを振り払うように顔を背けた。
ロイドは腰に回した手をそのままに、もう片方の手でセリーナの顎先に触れた。
セリーナは再びロイドへ顔を向けさせられる。
まるでセリーナが彼の顔に弱いと分かっているようだ。