【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第3章 OPERATION③
ロイドは揺れる琥珀色の瞳を見ていた。
その目には、隠しきれない不信感が浮かんでいる。
セリーナは顔を伏せようとしたが、ロイドの指がそれを許さなかった。
心の内まで見透かすような碧眼に、セリーナはあからさまに顔を歪めた。
「…今日は楽しいお酒が飲めそうにないですね」
セリーナはそう言うと、鞄を手に取り席を立った。
バーの出口に向かうセリーナを見て、ロイドは立ち上がった。
会計は部屋につけるようバーテンダーに告げると、セリーナを追いかけ、その細い手首を掴んだ。
「…気に障りましたか?」
「…気に入るとでも?」
セリーナは必死そうなロイドの顔から、掴まれた手首へと視線を落とした。
「必死に見えるわね…」
「必死さ。連絡先も知らないんだ、もう二度と会えないかもしれない」
「…そう?」
ロイドの言葉にセリーナの口角が上がると、掴まれた手首を振りほどいた。
「今別れても、貴方がまた現れるんじゃないかと思うんだけど、どう?」
セリーナの挑発的な視線にも、ロイドは笑みを崩さなかった。
「きっとそうなるでしょうね。また偶然会いたくて本庁前で待っているかもしれません」