【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第2章 OPERATION②
誘いに乗ったセリーナに、ロイドは嬉しそうにマティーニを二杯注文した。
そして再び目元を和らげ、セリーナを見る。
まるで最愛の恋人と再会したような表情だ。
(…いいえ、この人は自分に不利だと分かれば、私を切り捨てる冷静さがある)
セリーナは再会した時のロイドを思い出した。
驚いたように自分を見た後、穏やかに微笑んだ。
そしてすぐに、自分の都合でセリーナをプロジェクトの担当から外した。
(あの冷静な商社幹部と、今の恋に浮かれているような男は、どっちが本性なの?)
セリーナの前にマティーニが置かれた。
セリーナは細いグラスの脚を掴むと、ロイドを見た。
ロイドもまたマティーニのグラスをセリーナに向けた。
「今日は二人の再会に」
そう言って、ロイドはグラスをわずかに傾けた。
セリーナはロイドから視線を逸らさずに、グラスを軽く合わせた。
軽い乾杯を済ませると、セリーナはマティーニを一口飲んだ。
ロイドはそんなセリーナをじっと見ていた。
「…なんで朝何も言わずに出て行ったんですか?」
ロイドの質問に、グラスを傾けていたセリーナの手が止まった。