【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第2章 OPERATION②
「頼むよフランキー。お前の協力が必要だ」
ロイドが宥めるように言うと、フランキーはようやく封筒を手に取った。
「報酬は割増しで請求してやるからな」
「…了解」
ロイドはフランキーの店を出ると、腕時計で時間を確かめた。
一方的に告げた待ち合わせだったが、ロイドはセリーナが来るだろうと確信していた。
セリーナは今回の調査対象だ。
彼女から有力な情報を得られれば、東国政府内部の協力者に近づける。
得られなければ、別の経路から調査を進めるだけだ。
私的な事情で任務に支障をきたすなど、ロイドのプライドが許さなかった。
***
ロイドはバーのカウンターに腰掛けた。
あの夜と同じ位置だ。
一人で飲んでいると、ヒールの音が近づいてきた。
ロイドはゆっくりと振り返り、セリーナを見て微笑んだ。
「来てくれると思ってました」
「……………」
セリーナは不機嫌な表情を隠そうともせず、ロイドを見つめていた。
(無理もない。彼女からすれば、俺は大切なプロジェクトの担当から外した張本人なのだから)
ロイドは彼女の心情を考えながら、しばらくその様子を窺っていた。