【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第2章 OPERATION②
「セリーナ!あなた商談中じゃなかったの!?」
廊下を歩いているセリーナを見つけたエリーゼが、驚いた顔でセリーナのそばに歩み寄った。
「外された」
「は?なんで?!」
セリーナはエリーゼを見もせず、まっすぐに歩みを進めた。
セリーナは一つの扉の前に立つと、ためらわず扉を開けて中に入った。
その部屋は『蜃気楼』が使う執務室だった。
「あの男のせいで商談の担当から外されたわ!」
セリーナは怒りに任せて椅子を引くと、勢いよく座った。
重厚な扉が閉まると、エリーゼは驚いた様子で何度もセリーナに理由を尋ねた。
セリーナは頭を抱えて、何度か口を開いては閉じた。
そして観念したように、あの夜のことをエリーゼに話したのだ。
「え?じゃあワンナイトした相手がターゲットだったってわけ?」
「……そういうことになるわね…」
驚きと呆れが入り交じった表情を浮かべるエリーゼに、セリーナは俯いたまま力なく答えた。
「待ってよ、もしかしてあの男って、商談のために特別秘書官に近づいたんじゃない?」
エリーゼの言葉に、セリーナの指先がピクリと動いた。