【SPY×FAMILY】オペレーション・ヴェール【R指定】
第2章 OPERATION②
セリーナはエリーゼから封筒を受け取ると、中身を確認した。
今度は文字の書かれた書類が束ねられていた。
資料を読み進めるうちに、セリーナは目を見開いた。
『西国企業が東国へ輸出している産業用機械や精密部品の一部について、軍事転用の疑惑が浮上している。取引に関与する西国企業と政府関係者を特定し、証拠を入手しろ。』
セリーナは資料を読むと、乾いた笑みを漏らした。
「…東国にだって、腐った連中はいるわ」
放っておけば、国内からも戦争の火種が生まれかねない。
セリーナはその事実に眉をひそめた。
それがセリーナの守るべき祖国の現状だ。
『任務対象:西国系商社の幹部、ロイド・フォージャー』
「…戦争の片棒を担ぐ馬鹿はどこのどいつよ」
セリーナは苛立った手つきでページをめくった。
添えられた写真が目に入った時、セリーナの琥珀色の瞳が揺れた。
そこに写っていた男は、昨夜を共にした男だった。
セリーナはしばらく固まったように写真を見続けていた。
エリーゼはセリーナの手の中にある書類に顔を近づけた。