夢蝕のデバッグ 〜ゾンビと淫触に墜ちる高額アルバイト〜
第4章 バイト3日目 〜蟲輪姦〜
スクリーンの中でゾンビに弄ばれ、快楽と苦痛に歪むヒロインの表情にどこか既視感を感じる。
(……これ、まるで……私の、昨日の、夢……みたい)
昨夜の夢で自分がゾンビにされたこと。
膣内だけには留まらず、口の中やお尻まで犯された昨夜の夢。
それが目の前のスクリーンでより鮮明に、より悍ましく再現されている。
「嫌……見たくない……!」
は耳を塞ぎ、目を逸らそうとした。
だが、これは「仕事」だ。
見なければならない。
彼女の脳裏に昨夜の夢の記憶と、今朝感じた身体の熱が生々しく蘇る。
◇
「……素晴らしいデータだ。恐怖と、嫌悪、そして……本能的な、身体の反応」
別室のモニター画面の前でスタッフたちはスクリーンの映像と、のバイタルデータを見比べながら満足げに笑い合っていた。
はまだ知らない。
自分が今見ている「映画」は彼女自身が昨夜、「実際に体験させられた」出来事を基に生成した映像であることを——。
そして、彼女が感じている「身体の疼き」は、夢などではなく、現実の性暴力の痕跡であることを——。
◇
午前中のあの悍ましい映画の余韻は、昼食の時間になってもを苦しめ続けた。
運ばれてきたのは、宝石のように輝くイクラとウニがふんだんに盛られた高級な海鮮丼だった。
普段なら歓声を上げて喜ぶところだが、今のにはその鮮やかな赤やオレンジ色が、映画で見たゾンビに引き裂かれた内臓や血と重なって見えた。
「……うぷっ」
こみ上げる吐き気を、お茶で無理やり流し込む。
(……食べなきゃ。こんな高級なもの、残したらバチが当たる。それに、体力つけないと……)
自分に呪文のように言い聞かせ、機械的にスプーンを動かす。
ウニの濃厚な甘みも、プチプチのイクラも今の彼女にはただの不快な粘り気にしか感じられなかった。
涙目になりながら海鮮丼を胃に詰め込み完食すると、這うようにして午後のゲーム部屋へと向かった。