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光の裏側で、君と ※ヒロアカの爆豪寄り

第4章 雄英体育祭編


「来た!」

「どうする!?」

生徒たちが足を止める。
その横を轟が通り抜けた。

「――!」

片手を前に突き出す。次の瞬間、巨大なロボットが、一瞬で氷に包まれる。

「すげぇ!」

「また轟だ!」
轟はそのまま走り抜けていく。

しかし、数秒後

「……!」

氷漬けになったロボットが、轟の後ろで大きな音を立てて崩れた。
ガシャァァン!
瓦礫がコースを塞ぐ。

「マジかよ!」

「進めねぇ!」
生徒たちが立ち尽くす。
彼女も足を止めた。
目の前には、巨大な瓦礫。
けれど、彼女は焦らなかった。
周囲を見る。
左側。
崩れたロボットの腕。
その下に、人一人が通れる隙間。
右側には、瓦礫の山。
さらに奥には――

(あそこなら)

彼女は瓦礫に手を置いた。
ほんの一瞬だけ個性を使おうとして――

やめた

(……まだ使わなくていい)
彼女は身体を低くする。

そして、ロボットの腕の下へ滑り込んだ。

「え?」
後ろにいた生徒が驚く。

「そこ通れるのか!?」

「うん」
それだけ答えて、彼女は先へ進む。

目立たない。

誰よりも速く進むわけでもない。

けれど、止まらない。
次の障害、次の分岐、次の罠、そのすべてを、彼女は冷静に見極めていく。

(ここは右)

(次は左)

(あの集団についていけば、次の障害まで時間を稼げる)

戦っているわけではない。
だからこそ、彼女は個性をほとんど使わなかった。
身体能力、観察、判断、それだけで、着実に前へ進んでいく。
その姿を、観客席から見ている者がいた。

「……あの子」

プロヒーローの一人が呟く。

「派手じゃないのに、妙に順位が落ちないな」
別のヒーローが目を向ける。

「周囲の動きを見てる」

「個性を使わずに?」

「……面白い」
しかし、彼女自身はそんな視線に気づいていない。

いや、気づいている。
だからこそ、

(……見られすぎないようにしないと)

昨日の自分と今日の自分は違う。
ただの雄英高校一年生。そう見せる必要があった。
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