第4章 雄英体育祭編
――そして、その騒ぎは爆豪だけでは終わらなかった。
「……ふふ」
彼女が、まだ楽しそうに笑っている。
爆豪をからかうクラスメイトたちを見ながら、肩を揺らして。
その笑顔は、先ほど爆豪が食らったものと同じだった。
柔らかく、華やいでいて、どこか人を惹きつける。
そして何より――破壊力があった。
「…………」
その場にいた男子数名の動きが止まった。
「…………え」
上鳴の口がぽかんと開く。
「いや……待って」
切島も、さっきまで爆豪を笑っていた顔のまま固まった。
「これ……ヤバくね?」
「…………」
峰田は完全に沈黙していた。
数秒後。
「――――ぐはぁっ!!」
「峰田くん!?」
突然、峰田が胸を押さえて机に突っ伏した。緑谷が慌てて声をかける。
「や、やられた……!」
「何に!?」
「笑顔……!」
「お前もかよ!」
上鳴が笑った、その瞬間、彼女と目が合った。
「?」
彼女が、にこり。
「――――ッ//////!!」
上鳴の顔が一気に赤くなる。
「……っ、いや、その結婚は待ってください!!……」
上鳴の一言で教室から笑いがあふれ出る。
がくっ。
「上鳴!?」
切島が慌てて肩を支える。
「おい! お前までどうした!?」
「……今のは反則だろ……」
顔を両手で多い、赤面している事を隠そうと必死だ。
「何が!?」
「真正面から笑うなよ……心臓に悪ぃ……」
「てめぇらまで同じ目に遭ってんじゃねぇ!!」
「いや、爆豪が一番最初に落ちたじゃんか」
切島の一言。
「…………」
「…………」
「…………」
爆豪の額に青筋が浮かんだ。
「切島ァ!!!!あとで殺す」
「なんで俺だけ!?」
教室が笑いに包まれる。